[附子 はじめに]登場人物とあらすじ
登場人物シテ(主役) 太郎冠か者じゃアド(相手役) 次郎冠者アド(相手役) 主人「太郎冠者」「次郎冠者」は使用人の呼び名で、固有名詞ではありません。「冠者」は冠
狂言の代表的な演目のひとつ「附子(ぶす)」を、三宅晶子による解説と岩田千治のイラストでお楽しみください。
登場人物シテ(主役) 太郎冠か者じゃアド(相手役) 次郎冠者アド(相手役) 主人「太郎冠者」「次郎冠者」は使用人の呼び名で、固有名詞ではありません。「冠者」は冠
主人は太郎・次郎二人に留守をさせて、どこかに出かけて行きます。そのときに、わざわざ附子の入った桶を出してきて、附子は大毒で、その方から吹く風に当たっただけで滅めっ却きゃくするから気を
二人は両足を前で組んでどっかりと座り込んでいます。うるさい主人が留守でのんびりでき「やったぜ」といったところでしょうか。絵にある台詞は、演技そのままを書いている場合も
しばらくすると、太郎冠者はなんとなく附子の方から風が吹いてきたような気がします。風に当たっただけで滅却すると聞いているので、驚いてすこし離れた場所に座り直します。ところが次郎
砂糖だとわかって舌鼓を打ちながら貪り喰う二人の様子が、かなりたっぷりと演じられる場面です。蓋を開けた鬘かずら桶おけから直接、扇をしゃもじ代わりに使って、美味しそうに食べます。
附子を食べてしまった言い訳として①掛け軸を破る②台だい天てん目もく茶碗を割るという主人対策を講じる二人です。これらはすべて太郎冠か者じゃの発案で、次郎冠者は兄
主人はそんな二人に見事に一本取られ、怒っています。もともと使用人が二人もいる、砂糖が一桶もある、立派な掛け軸が掛けてある、高価な天目茶碗があるなど、この家は裕福だと想像できる