[寝音曲(和泉流)第1回]主人から謡を謡うように言われる太郎冠者

寝音曲(ねおんぎょく)和泉流

太郎じゃ

いつもと同じ装束です。労働者の仕事着としての決まりの衣装です。

袖も袴も短く、動きやすくなっています。

かたぎぬ蝸牛(かたつむり)の模様が個性的です。肩衣の模様はその人物を象徴するような模様が選ばれることも多いのですが、野村家の蝸牛は有名で、六世万蔵のひょうきんで明るく人を食ったような人柄とぴったり合っています。

主人

こちらもいつもの装束です。長袴の上下で、(だん)熨斗目(のしめ)ちいさがたなを腰に挿しています。

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特集

三宅 晶子

横浜国立大学名誉教授。中世日本文学(特に能楽)、古典教育を専門とする。『歌舞能の系譜――世阿弥から禅竹へ』(ぺりかん社、2019年)ほか、能楽・古典教育に関する著書多数。

岩田 千治

奈良大学文学部国文学科。高校・大学で美術部に所属し、第29回奈良県高校生アートグランプリでは、平面の部 特別賞を受賞した。奈良大学の講義ではじめて狂言に接し、その感動をイラストで表現している。

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