
皇帝は大宮の台上1)に座り、「フウライライフウ」と、唐音2)で通辞に何事かを言い付けます。通辞は「ワンスイワンスイチンプルプウ」と恭しく応じます。通辞の言葉は皇帝へ「分かりました」という時の決まり文句らしく、何度も言われます。後はその時々でなんのことか分からない音の羅列で、唐人が会話している様子が面白おかしく表現されています。
1)畳一畳分の台に、屋形の作り物を乗せたもの。玉座を表している。
2)唐音は中国語風の出鱈目な言葉のこと。ここの場面のように、決まったフレーズでのやりとりもあれば、時に応じて麻雀用語を交えたりしながら、即興的にアレンジして、中国人が会話している雰囲気を出している。

通辞は日本語で「奏聞したい者があれば何なりと申し出よ」とお触れを出します。
日本からやって来て長年皇帝に仕えていた相撲取りが、暇乞いをして故郷に帰りたいと申し出ます。名残りに相撲を見せるなら許すと言われ、相撲取りは身仕度をします。
3)後見座にくつろいで(後ろ向きに座り)、後見が手伝って、上着を脱ぎ、小袖の上から襷を掛ける。
